もうかれこれ1カ月以上も戸建てバリアフリー化リフォームをしています。
その家には裏手側に井戸があるのですが、汲み上げるポンプが故障をしていて2~30年まったく使っていませんでした。
もうかなり老朽化していて埋めると云う選択肢はあったのですが、昔から井戸を埋めると家が滅びると言い伝えがありあまりお薦めできません。
日本人は特にあらゆるものに、すべて八百万の神々が宿っているものと考え、井戸にも神様が宿っていると考えられています。
私たち祖先は子孫の為に神様やたたりと言った迷信に変え、守るべきものを残したのだと思います。
農耕民族であった日本人の祖先は、食べるもの飲むもの料理をするもの、生きるためのエネルギーを頂くことで、我々が生きていける事を悟っていたのではないでしょうか?
そんなことでせっかく先祖代々あるのなら、いっそその「井戸を再生する」事にしました。
まずは中のゴミや瓦礫などを取り除き、何度も何度も泥を汲み上げるうち、綺麗な井戸水が溜まるようになってきました。
梅雨時期で雨量が多い時期ではあるのでしょうか、どんどん綺麗な水がたまってきます。たまる水を見ると妙に嬉しいです・・・。
この家の近くの公園にも井戸水があり、この家の北方向には東須磨で有名な旧家・前田屋の「菅の井」などもあり、このあたりには大きな水脈があるのかもしれません?
井戸を埋める費用と再生させる費用を比べると、あまり変わらないなら再生させたいですね。子孫の為に・・・。
私は阪神淡路大震災の時は東灘区の一番端部に住んでいたのですが、水が水道管から供給されるまで2カ月かかった事を今でもはっきり覚えています。
電気ほど話題や問題にならない水ですが、生きていくために電気より重要なエネルギーです。
やっぱり震災などがあると自給できる井戸水があることは心強いですものです。
ちなみに神戸市では、震災時に生活用水の確保に困窮したことを教訓として、身近なところにひとつでも多くの生活用水の水源を確保するため、市民のみなさまが所有する井戸のうち、災害時に善意によって開放していただける井戸を募集しているそうです。
ひょっとすると便利さを享受するための自給電力(太陽光発電)よりも、井戸を見直す事はもっともっと重要な事かもしれません!
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